武並神社(大井宿)概要: 武並神社は岐阜県恵那市大井町に鎮座している神社です。武並神社の創建は不詳ですが、千年以上前に勧請されたのが始まりと伝えられています。
鎌倉時代初期の承久2年(1220)には新田義綱(新田義清の子)が再興、その際鎌倉から杉(鎌倉杉)を植樹したとされ、安土桃山時代に豊臣秀吉が朝鮮出兵で軍船を造ろうと杉を切り出そうとしたら不吉な事が連続したと伝えられています。その後も領主である新田氏の崇敬社として庇護され税の免除や社殿の造営などが行なわれました。
永禄7年(1564)、当時の領主遠山景任(岩村城主)が再建を願い出て、それに賛同した勝氏(手向城主)、遠山氏(阿寺城主)、吉村氏(千旦林城主)、西尾氏(野井城主)などから浄財を集め荘厳な社殿が造営されました。明治時代初頭に発令された神仏分離令を経て郷社に列し現在は金幣社となっています。
現在の武並神社本殿(附銘札棟札)はその当時のもので桁行3間、梁間2間、入母屋造、檜皮葺、正面三間向拝、三方浜縁、高欄、左右脇障子付、外壁は真壁造板張。武並神社本殿は室町時代後期に建てられた数少ない神社本殿建築の遺構として貴重な存在で平成元年(1989)に国指定重要文化財に指定されています。
拝殿は木造平屋建、入母屋、檜皮葺、妻入、間口3間、奥行4間、外壁は真壁造り板張り(基本的には引き戸)、正面中央には「武並神社」の社号額が掲げられています。中門は切妻、檜皮葺、一間一戸、四脚門。主祭神は大己貴命(大国主命)・誉田別命(応神天皇)・少彦名命。旧郷社。
武並神社:上空画像
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