迫間不動尊(関市)概要: 迫間不動尊は岐阜県関市迫間に境内を構えています。迫間不動尊の創建は平安時代の弘仁14年(823)に迫間山(標高:390m)の山腹に開かれたのが始まりと伝えられています。
伝承によると弘仁14年(823)、当地方で疫病が蔓延し多くの人々が病に伏せっていた際、嵯峨天皇(第52代天皇・在位:大同4年809年〜弘仁14年823年)が当不動明王に祈願すると忽ち厄災が治まった事から信仰の対象になったそうです。
その後、信仰が薄れ、本尊も失いましたが延喜12年(912)に再興し、改めて本尊を迎え、延宝8年(1680)に岩谷不動尊から迫間岩谷不動尊に改称しています。古くから日之出不動(各務原市・明治時代初期安置)、山中不動(各務原市・嘉祥年間:848〜851年開眼)と共に美濃三大不動尊の1つとして広く信仰を集め繁栄しました。
明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏教色の強い信仰となりましたが現在でも当時の形態が依然として継承しているようで、迫間不動尊の境内には鳥居や祠、本堂、石仏、地蔵、奥の院(境内最奥地で落差7mの滝の傍らの自然洞窟の中に本尊が安置されていて、内部はかなり暗く、無数の蝋燭が神秘性を高めています。)では鏡が祀られているなど神社の要素と寺院の要素が混在しています。
毎年3月第4日曜日の春季大祭では古式を継承した火渡り修行、9月第4日曜日の秋季大祭では護摩供養が行われ多くの参拝者が訪れます。
迫間不動尊:上空画像
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