大梅寺(富加町)概要: 大梅寺は岐阜県加茂郡富加町羽生に境内を構えている黄檗宗の寺院です。大梅寺の創建は平安時代、後一条天皇から賜わった観音像を安置したのが始まりと伝えられています。
その後、小さな御堂に安置され信仰されていましたが、江戸時代に入り領主前田氏から寺領の寄進があり観音堂を造営、元禄8年(1695)に鉄面和尚(岐阜県可児市:今渡円通寺)を招いて正式な寺院として開山しました。
本尊である木造聖観世音菩薩立像は平安時代に製作されたと推定されるもので、檜材、像高約90cm、伝承によると、昔、信者がお武家様に斬られそうになると自ら身代わりになったと伝えられ、現在もその時の刀傷が残り「身代わり観音」の別称があります。
又、天正6年(1578)に火災で本堂が焼失した際、本尊が自ら梅の木の根本まで脱出し無事だった事から「梅の木観音」の別称があります。木造聖観世音菩薩立像は貴重な事から昭和39年(1964)に岐阜県指定重要文化財に指定されています。
大梅寺は寺宝も多く絵画11件[ 黄檗開山隠元大光普照国師自讃画像軸・黄檗山開山二世木庵瑠国師自讃画像・涅槃図(近衛公寄進)・啓書記半身達磨像・黄檗大本山第二十五世華頂和尚自讃画像・黄檗大本山第二十八代大梅寺梅獄和尚画像・大梅寺開山鉄面練和尚自讃画像・恵心曼陀羅(前田隠居桂完院寄進)・奥州太守伊達肯山公自筆・涅槃図土佐廣信筆軸(京都紫野大徳寺坦那船越嘉右衛門寄進)・十六羅漢図 ]、書跡3件[ 大梅寺開山鉄面練和尚大般若抜萃自筆(九冊)・大梅寺開山鉄面練和尚観音経普門品類解自筆・黄檗大本山三世即非筆 ]、工芸品1件[ 位牌とその厨子 ]が富加町指定重要文化財に指定されています。宗派:黄檗宗。本尊:聖観世音菩薩(身代わり観音・梅の木観音)。
大梅寺:上空画像
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