雲林寺跡(苗木藩)概要: 雲林寺跡は岐阜県中津川市苗木に位置しています。案内板によると「 遠山家初代久兵衛友政公の寄付にて元和元年友政公大阪出陣留守中棟上げされた。天竜山雲林寺と号し妙心寺派の禅宗寺で遠山家の菩提寺である。寺領14石余代々和尚の寺格で17世剛宗和尚の時、明治維新の廃物希釈のため廃寺となる。」とあります。雲林寺は苗木藩(藩庁:苗木城)の藩主である遠山家の菩提寺として江戸時代は篤く庇護される対象でしたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令後に吹き荒れた廃仏毀釈運動はすさまじく、特に明治2年(1869)、平田国学に心酔した青山直道が苗木藩大参事に任用されると、全国的にみても珍しい、領内全ての寺院が廃寺に追い込まれ、檀家は神道に改宗させられました。雲林寺の最後の住職となった剛宗和尚は最後まで還俗になるのを抵抗しましたが結果的に廃寺となり藩主の位牌や仏具、什器類をもって領外で雲林寺末寺の法界寺に退去しました。
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