密厳寺(勧学院)概要: 密厳寺勧学院は岐阜県安八郡神戸町下宮に境内を構えている天台宗の寺院です。神護寺(善学院)とは同様な由来を持ち、弘仁8年(817)に当地を支配していた安八太夫安次が天台宗の開祖である伝教大師最澄に篤く帰依し創建されたと伝わる寺院で、鎮守社でもある日吉神社下社の別当寺院として寺運が隆盛しました。
室町時代の大永4年(1524)の火災により多くの堂宇、記録、寺宝などが焼失しましたが、その後再建されています。所謂、神仏習合の形態を明治維新まで続け、神仏分離令を経て寺院として独立しています。往時の日吉神社は歴代領主から信仰されていた事もあり、現在も数多くの文化財を所有しています。
密厳寺勧学院の寺宝である彩箋墨書法華経は菅原道真真筆とされ、往時は境内に建立されていた多宝塔に納められていましたが、室町時代の火災で多宝塔が焼失したとみられ、法華経の一部も失われています。彩箋墨書法華経は一部失われているものの岐阜県では類例を見ない豪華な装飾経として貴重な事から昭和46年(1971)に岐阜県指定文化財に指定されています。宗派:天台宗。本尊:釈迦如来。
岐阜県指定重要文化財
・ 彩箋墨書法華経・沈金彫経箱(天文7年:1538年)・佛器(鎌倉時代,6種)
神戸町指定重要文化財
・ 密厳寺本堂跡・大阿闍梨良信大和尚の墓・御籖版木・九重版木・唐版法華経・伝一品親王公寛御筆・虫食い和歌・慶長検地文書・壺・消し壺・香炉・梵鐘・喚鐘・説相箱・磬・華鬘・鰐口・四足門・三宝荒神明王図・千手観音菩薩像・蟇股・釈迦如来像・元三大師像
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密厳寺:上空画像
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