瑞林寺(美濃加茂市)概要: 竜雲山瑞林寺は岐阜県美濃加茂市蜂屋町上蜂屋に境内を構えている臨済宗妙心寺派の寺院です。瑞林寺の創建は文明年間(1469〜1487年)、仁済宗恕和尚が当時の美濃守護職土岐美濃守成頼の帰依を受け開山したのが始まりと伝えられています。その際、師である悟渓国師を開山1世とし自らは2世としました。さらに仁済和尚は、室町幕府第10代将軍足利義稙に蜂屋柿(干し柿)を献上し「柿寺」の称号と寺領10石を賜わったと伝えられています。
その後も美濃守護代である斎藤利隆から禁制が下付されるなど庇護され、時代が下がっても豊臣秀吉や徳川家康などに蜂屋柿を献上し寺領の安堵や諸役免除が行われたそうです。慶長8年(1603)と安永8年(1779)と大きな火災があり多くの堂宇、記録、寺宝などが焼失しましたがその都度再建され、現在も数多くの寺宝を所有しています。
瑞林寺山門は切妻、本瓦葺き(鯱付き)、一間一戸、四脚門。本堂は木造平屋建て、入母屋、本瓦葺き、平入、桁行9間、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、内部の内陣には本尊である聖観音像が安置されています。瑞林寺弥勒堂は宝永元年(1704)に造営されたもので、木造平屋建て、宝形造、桟瓦葺き、桁行3間、梁間3間、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、内部には木造弥勒仏坐像が安置、江戸時代中期の御堂建築の遺構として貴重な事から平成31年(2019)に美濃加茂市指定文化財に指定されています。中濃八十八ヶ所霊場第69番札所。山号:竜雲山。宗派:臨済宗妙心寺派。本尊:聖観音。
瑞林寺の文化財
・ 紙本著色釈迦十六善神図−室町時代−岐阜県指定文化財
・ 絹本著色涅槃図−室町時代−岐阜県指定重要文化財
・ 木造弥勒仏坐像−室町時代−岐阜県指定重要文化財
・ 木造聖観音坐像附胎内仏−室町時代−岐阜県指定文化財
・ 無銘宝篋印塔−南北朝時代−美濃加茂市指定文化財
・ 雪潭壁画−江戸時代後期−美濃加茂市指定文化財
・ 藤原利隆禁制−室町時代−美濃加茂市指定文化財
・ 弥勒堂−宝永元年−宝形造、三間堂−美濃加茂市指定文化財
瑞林寺:上空画像
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