蒲酒造場(飛騨市古川町)概要: 蒲酒造場は宝永元年(1704)に創業した老舗造り酒屋です。現在の主屋は明治37年(1904)の古川大火後、和田家住宅を再建したもので、木造2階建、銅板葺、切妻、平入、桁行き11間、建築面積263uと古川では最大級の大型町屋建築です。正面は深い軒出と下屋庇が水平線を強調し連子格子や大戸等が壱之町通りの景観を印象深いものにしています。
敷地の背後の瀬戸川用水に沿いには文庫蔵(土蔵2階建、切妻、金属板葺、桁行8間半、梁間3間半、建築面積85u)や袖蔵(土蔵2階建、切妻、金属板葺、桁行4間、梁間8間、建築面積106u)、仕込み蔵一(土蔵平屋建、切妻、金属板葺、桁行7間、梁間6間、建築面積139u)、仕込み蔵二(土蔵2階建、切妻、金属板葺、一部洋風、桁行4間半、梁間3間、建築面積45u)が並び立ち古川の町並みの特徴である白壁の土蔵群の一翼を担っています。
蒲酒造場の主屋、袖蔵、文庫蔵、仕込み蔵一、仕込み蔵二は明治時代に建てられた大型町屋建築の遺構として貴重で「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録基準を満たしている事から平成19年(2007)に国登録有形文化財に登録されています。
蒲酒造場:上空画像
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