三輪神社(揖斐川町)概要: 三輪神社は岐阜県揖斐郡揖斐川町三輪に鎮座している神社です。三輪神社の創建は大宝年間(701〜704年)、建御名方神(長野県諏訪湖:諏訪大社の御祭神)が三輪明神大神神社(奈良県桜井市)の分霊を勧請し祀ったのが始まりと伝えられています(実際は大和地方出身の三輪族が当地を開発し、氏神として祭ったと推察されます)。その後、天台宗の伝教大師最澄が三輪神社に参拝に訪れてから横蔵寺を創建した縁で(三輪の住民である三和次郎大夫藤原助基が横蔵寺の創建に尽力したとされます)、横蔵寺の鎮守社として神仏習合し、明治時代初頭に神仏分離令が発令されるまで祭祀の一部が当社で執り行われ、華厳寺の僧侶も拝殿で読経をあげていたそうです。
歴代領主からも崇敬され天正5年(1577)には揖斐城主堀池千代寿丸(斉藤道三家臣)が城台山(播隆山)の中腹から現在地に遷座し、慶長7(1602)には揖斐藩(藩庁:揖斐西尾城)の藩主西尾光教が社殿を造営、寛文12年(1672)には代官岡田善政が本殿を再建しています。明治時代初頭の神仏分離令により仏教色が一掃され昭和14年(1939)に県社に列しています。祭神:大物主大神。
三輪神社の例祭である揖斐祭は享保5年(1720)に当地の代官だった幕府旗本の岡田将藍善諧が御旗奉行に任命されたのを祝して始まったもので、現在では毎年5月7〜8日に行われています。当日は三輪神社から御輿三社の渡御が行われます。
高砂車山(上町)、住吉車山(中町)、鳳凰車山(下町)、竜宮車山(上新町)、市車山(下新町)の5基が名称「揖斐祭の芸やま」として昭和43年(1968)に岐阜県指定重要有形民俗文化財に指定されています。又、三輪神社が所有する神輿と大般若経が揖斐川町指定文化財に指定されています。
三輪神社拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行5間、張間3間、外壁は真壁造板張り。本殿は三間社入母屋造り、檜皮葺き、平入、桁行3間、張間3間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造板張り。舞殿(神楽殿)は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、桁行3間、張間2間、外壁の2方は柱のみの吹き放し、朱色の高欄付き。
揖斐川町:神社・仏閣・再生リスト
三輪神社:上空画像
|