鹿苑寺(美濃市)概要: 廬山鹿苑寺は岐阜県美濃市立花に境内を構えている臨済宗妙心寺派の寺院です。鹿苑寺は平安時代末期の安元元年(1175)に中国(南宋)で修行した天台宗の高僧である覚阿上人が創建した「廬山大悲院」を前身としています。
その後衰退しましたが、江戸時代初期の貞享2年(1685)に密厳和尚(清泰寺6世)が再興し寺号を「鹿苑寺」に改めています。
鹿苑寺六角堂(地蔵堂)は鎌倉時代末期から室町時代初期に建てられたと推定される御堂建築で、元文3年(1738)の扁額には応長元年(1311)に飛騨の匠藤原朝臣宗安が手掛けたと記されています。平面が6角形という特異な形状で岐阜県内でも稀少な建物とされ昭和54年(1979)に国指定重要文化財に指定されています。
鹿苑寺の寺宝である聖観世音菩薩は鎌倉時代から室町時代に制作されたもので(光背と蓮台は江戸時代中期の貞享年間:1684〜1687年頃の補作)、像高176.0cm、一木造、彫眼、昭和45年(1970)に岐阜県指定重要文化財に指定されています。
その他にも、四天王像・三具足・韋駄天像・梵鐘・廬山大悲院関係資料が美濃市指定文化財に指定されています(岐阜県指定重要文化財に指定されていた円空仏2躯(像高63cm・68cm)を所有していましたが盗難されています)。
美濃西国三十三観音霊場第2番札所(札所本尊:聖観世音菩薩・御詠歌:日もすがら 浄め参らす 川風に 美濃の廬山の たかみにおはす)。山号:廬山。宗派:臨済宗妙心寺派。本尊:聖観世音菩薩。
鹿苑寺:上空画像
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