大安寺(各務原市)概要: 済北山大安寺は岐阜県各務原市鵜沼大安寺町1丁目に境内を構えている臨済宗妙心寺派の寺院です。 土岐頼益は観応2年(1351)に土岐頼忠の次男として生まれ、文武に優れ室町幕府3代将軍足利義満と4代将軍足利義持から篤く信任され、美濃守護職のみならず応永8年(1401)には評定所衆に昇格し南の座首座侍所別当に格付されています。又、頼益は禅宗に篤く帰依し特に夢窓派と大応派を支持していた為、応永2年(1395)に笑堂常訴を召還し大応派の寺院として大安寺を創建しました。
応永21年(1414)に頼益が享年64歳で死去すると戒名「興善寺寿岳常保」が与えられ大安寺境内に葬られています。斎藤利永は頼益と跡を継いだ土岐持益の側近で美濃守護代を担い、同じく笑堂常訴を帰依した事から死後大安寺に葬られています。その後、土岐家の菩提寺として庇護された寺運も隆盛しましたが戦国時代に土岐家が没落すると庇護者を失い衰退し、その後に領主となった池田氏が再興しています。
境内にある土岐頼益と斎藤利永の墓(宝篋印塔)は昭和44年(1969)に岐阜県指定史跡に指定されています。大安寺境内から北東500m先の丘陵には室町時代に創建された横蔵寺の末寺である宝蔵庵がありましたが、廃寺となり塔心礎だけが大安寺境内に移され昭和42年(1967)に各務原市指定史跡に指定されています。
大安寺山門は入母屋、本瓦葺、三間一戸、桁行3間、梁間2間、八脚楼門、上層部四周高欄付、中央には「大安」の扁額が掲げられています。山号:済北山。宗派:臨済宗妙心寺派。本尊:釈迦牟尼。
大安寺:上空画像
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