萩原諏訪城(下呂市萩原町)概要: 萩原諏訪城は岐阜県下呂市萩原町萩原に位置する城郭です。萩原諏訪城は天正13年(1585)に飛騨国領主となった金森長近が築いたものです。
長近は高山城を本城と定め増島城と萩原諏訪城を支城として領内の経営を行いました。
萩原諏訪城の築城に至っては、元飛騨国主だった三木氏の持城だった桜洞城を廃城とし、城地に鎮座していた諏訪神社を遷座、旧境内部分を本丸、南側に二の丸、東側に三の丸を配置し飛騨川を利用して周囲に水堀を設けました。本丸には東西南北の4ヶ所に隅櫓が設けられ、南と西に虎口門を配し主要部分には石垣を用いました。
元和5年(1619)、一国一城令発令後増島城と共に廃城になりましたが、萩原諏訪城は飛騨高山藩の重要拠点の位置づけは変わらず、3代藩主金森重頼の計らいにより金森家の旅館として事実上城郭として維持されました。
しかし、元禄5年(1692)、6代藩主金森頼時の代に上山城(山形県上山市)に移封になり元禄8年(1695)に高山城が廃城、宝永6年(1709)に旅館も取り壊しになりました(その後、築城の際遷された諏訪神社が本丸跡に再遷座されました)。
現在も本丸周辺の石垣や空掘などの遺構が比較的よく残っており昭和41年(1966)に岐阜県指定史跡に指定されています。又、城内にある「臥竜のフジ」は根本幹周1.5m、最大幹周2.5mあり昭和45年(1970)に岐阜県指定天然記念物に指定されています。
萩原諏訪城:上空画像
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