神田家住宅(白川郷)概要: 神田家住宅は岐阜県大野郡白川村萩町地区に位置している古民家です。 神田家は白川郷で名主や関守を歴任した和田家から文政年間(1818〜1829年)に和田佐治衛門が分家した家柄で、当時、白川八幡神社の社領(神田)があった場所に屋敷を構えたことから神田を苗字として代々吉右衛門を襲名しました。現在の主屋は江戸時代後期に10年の歳月をかけて建てられたもので木造4階建(中2階を含めると5層)、合掌造、茅葺、1階は居住空間、中2階は寝室(白川郷では長男のみに家督を継がせた為、2男以降は労働力として長男を支えました。その為、彼らや使用人達が寝室として使う大部屋が必要とされました。
合掌屋根には駒尻(こましり)と呼ばれる構造になっていて案内板によると「 合掌造り屋根勾配は正三角形(60度)にほぼ近い。屋根を構成する太い斜材は「合掌梁」と呼びますが、地方によっては「差又」と呼ぶこともあります。こうした合掌梁の付根の先端を駒尻のように細く削り、水平梁へ簡素に差入た支点のため、地震や強風には自由な応力を分散しますので家屋は破壊されず、建築家ブルーノタウト氏は無駄のない手法だと絶賛しました。」とあります。
又、中2階直下に囲炉裏を設けて天井から火の管理が出来るように火見窓が設置されていました。)、2・3階は養蚕の作業場、4階は物置になっていました。その他にも屋敷内には穀物や蒔も乾燥や保存を行う稲架倉や水力で脱穀や精米を行う唐臼小屋、白蛇を祀っていると云われている水神様などがあり、一般公開されています。
神田家住宅:上空画像
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