長瀬家住宅(白川郷)概要: 長瀬家住宅は岐阜県大野郡白川村萩町地区に位置している古民家です。長瀬家は加賀藩(石川県金沢市・藩庁:金沢城)100万石の藩主前田家の御典医を勤めていた家柄で家宝には前田家縁の品々や当時使われていた医療器具などが伝わっています。
現在の長瀬家住宅の建物は明治23年(1890)、5代目当主長瀬民之助によって建てられたもので、木造5階建、茅葺、合掌造り、1階は居住空間で2階は寝室、3階以上は養蚕や農作業スペース、建築総工費は当時で800円、米100表、酒十一石八斗、工期は約3年かかりました。
建材には樹齢150〜200年の檜や樹齢300〜350年の栃、欅、桂などの良材が随所に使われ、当時の長瀬家の格式が感じられます。
白川郷の合掌造りの屋根の葺替えは一般的には30年から40年に1度(往時は囲炉裏からの煙に燻され防虫、防腐の効果から50年〜60年毎、所謂、1世代で1度行われた。)程度で「結」と呼ばれる集落住民による労力提供により行われてきました。
長瀬家住宅では平成13年(2001)に行われましたが、通常より非常に大型な合掌造りであった事や、用剤不足、過疎による人員不足などから準備だけで1年以上かかり、全国的にボランテァを募って現代版の「結」として吹替工事を行いました。
長瀬家住宅:上空画像
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