榊山神社(中津川市)概要: 榊山神社は岐阜県中津川市福岡に鎮座している神社です。榊山神社の創建は奈良時代の養老年中(717〜723年)、荒田栄久(上苗木住人)の屋敷に苗木が7本降りてきたことから、牛頭天王の神意と悟り、苗木を植え社殿を建立したのが始まりと伝えられています。
当初は飛天王と称し、周辺の村々から信仰されていましたが鎌倉時代に領主となった遠山景村が帰依し、歴代遠山家の崇敬社として庇護されるようになりました。
南北朝時代には遠山家の居城である広恵寺城に身を寄せていた宗良親王(後醍醐天皇皇子)に代わり遠山景利が戦勝祈願を行うと、急に暴風雨となり敵軍が退散したと伝えられています。
天文10年(1541)、当時の領主遠山直廉が居城を苗木城に移る際、飛天王も城の鎮守社として遷座させようとしたところ、途中で御神体が重くなり動かなくなった為、現在地であるこの地に社殿を造営しました(この故事から「たたきまつり」が発祥したそうです)。
江戸時代以降も苗木藩(藩庁:苗木城)から庇護され数度に渡る改修工事が行われています。明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され、現在の社号である榊山神社に改称、その後、郷社に列し、昭和39年(1964)に金幣社に指定されています。祭神:建速須佐之男命、天照大御神、伊邪那美命。
榊山神社の社宝である太刀は鎌倉時代後期から南北朝時代に吉則(京都三条住人)によって製作、明治中期に12代苗木藩主遠山友禄によって奉納されたもので、長さ:76.0cm・反り:2.3cm・目くぎ穴:2個、鎬造、庵棟、昭和3年(1928)に国指定重要文化財に指定されています。
榊山神社本殿は明治13年(1880)に造営されたもので、三間社神明造り、銅板葺き、平成元年(1988)に中津川市指定文化財に指定されています。榊山神社拝殿は昭和11年(1936)に造営されたもので、切妻、銅板葺き、平入、正面軒唐破風、外壁は柱のみの吹き放し、平成元年(1988)に中津川市指定文化財に指定されています。その他にも、石灯籠(元文3年)、乃木希典筆跡(記念碑)が中津川市指定文化財に指定されています。
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榊山神社:上空画像
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