阿名院(白山長滝神社の別当寺院)概要: 阿名院は岐阜県郡上市白鳥町長滝中切に境内を構えています。阿名院の創建は養老元年(717)、泰澄大師(白山を開山した修験道の高僧)が開山した長滝寺の支院として開かれたのが始まりと伝えられています。
当初は法相宗に属していましたが、天長5年(828)に天台宗に改宗し長滝白山神社の別当寺院になりました。その後、一時荒廃しましたが室町時代末期、経聞坊隠居道雅法印が再興し慶長5年(1596)に大講堂や経堂、金剛童子堂、十王堂などを建立しました。明治時代初頭に発令された神仏分離令により白山長滝神社から独立した為、長滝寺の多くの支院が廃されましたが、僅かに残った坊院の1つとして歴史を伝えています。宗派:天台宗。本尊:大日三尊、釈迦三尊、阿弥陀三尊。
阿名院は寺宝が多く鎌倉時代に製作された「木造阿弥陀三尊像」、と鎌倉時代から室町時代にかけて製作された「絹本着色十二天像(制作年:室町時代、各縦105cm、各横37cm、帝釈天・焔摩天・水天・毘沙門天・火天・羅刹天・風天・伊舎那天・日天・月天・梵天・地天)」、「絹本着色涅槃図(縦150cm、横105cm)」、「木造阿弥陀如来立像(制作年:鎌倉時代後期〜室町時代初期、檜材、一木造、彫眼、漆箔、像高66.1cm)」、「木造観世音菩薩立像(制作年:鎌倉時代後期〜室町時代初期、檜材、一木造、彫眼、漆箔、像高66.8cm)」が岐阜県指定重要文化財に指定されています。
「絹本著色十三尊仏像(縦118.5cm、横51.5cm、十三の仏菩薩と明王を描いた密教仏画)」、「絹本著色不動明王像(縦66cm、横37cm)」、「絹本著色道雅法印像」、「絹本著色弘法大師像」、「絹本著色泰澄大師像」、「絹本著色荒神像」、「絹本著色仏眼曼荼羅図」、「絹本著色不動明王坐像」、「絹本著色八尊勝王像」、「絹本著色如来荒神像」、「絹本著色青不動像」、「絹本著色日吉山王曼荼羅図」、「絹本著色八面荒神立像」、「絹本著色愛染明王立像」、「木造大勢至菩薩立像」が岐阜県指定重要文化財に指定されています。又、阿名院境内にある大杉は推定樹齢600年、樹高約40m、幹周6.1mの大木で岐阜県指定天然記念物に指定されています。
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阿名院:上空画像
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