浄光寺(恵那市岩村町)概要: 遍照山浄光寺は岐阜県恵那市岩村町本町に境内を構えています。 浄光寺の創建は不詳ですが、松平家乗と親交があった内田祐正が現在の群馬県伊勢崎市に開いたのが始まりと伝えられています。慶長6年(1601)、家乗が岩村城の城主になると祐正も随行し岩村の熊洞に浄光寺を建立しました。寛永15年(1638)に2代松平乗寿が浜松藩(現在の静岡県浜松市中区)に移封になると、祐正は当寺に留まりましたが、跡を継いだ弥右衛門は浜松に随行しています。
慶安2年(1649)に現在地に移り、宝永2年(1705)と明和2年(1765)の火災で堂宇が焼失、現在の浄光寺本堂は明和6年(1769)に再建されたもので土蔵2階建て、寄棟、桟瓦葺き、平入、正面1間切妻向拝付き、外壁は白漆喰仕上げ、花頭窓付、腰壁は下見板張り。
度重なる火災で大きな被害を受けた為、本堂は土蔵造りが採用され屋根も当初はこけら葺でしたが瓦葺(文政4年:1821)となり火災に強い建築となりました。江戸時代の寺院本堂建築で土蔵造りを採用するのは極めて稀で同じく安永8年(1779)に再建された経蔵と共に恵那市指定文化財に指定されています。
又、浄光寺の境内には松尾芭蕉が貞享2年(1685)に詠んだ「山路来てなにやらゆかしすみれ草」の芭蕉句碑が建立されています。浄光寺がある岩村町本通りは現在でも岩村城の城下町の町並みを色濃く残しており国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。山号:遍照山。宗派:真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
浄光寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-遍照山浄光寺・恵那市観光協会
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