木村家住宅(恵那市岩村町)概要: 木村家の祖は三河の挙母藩(愛知県豊田市)の藩士でしたが寛永15年(1638)に丹羽氏信が岩村藩(藩庁:岩村城)に移封になった事に伴い、岩村藩の開発の依頼で随伴しこの地に土着しました。木村家4代目頃から台頭し5代守正の代には問屋職となり、江戸時代後期には岩村藩の財政に大きな貢献をし問屋職や名字帯刀が許されました。特に天保5年(1834)、岩村藩の江戸藩邸が火災により焼失し、その再建に際して多くの金品を用立てし、岩村藩領の飛地の駿河領の水害や、西美濃両の凶作などの救済事業でも尽力しています。
現在の建物は18世紀後半の寛政年間(1789〜1801年)に建てられたと推定されるもので、木造2階建(一部3階、明治時代に入り、屋根の高さ制限が解除され、3階部分に茶室を設けた)、切妻、桟瓦葺、平入り、間口も広く上段の間を供えるなど格式の高い町屋建築で、当初は藩主を迎える薬医門や式台付きの玄関があったと云われています。木村家住宅は町屋建築の遺構として貴重な事から主屋、書院など3棟が平成13年(2001)に恵那市指定有形文化財(建造物)に指定されています。又、木村家住宅がある岩村町本通りは現在でも岩村城の城下町の町並みを色濃く残しており国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
木村邸:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-岩村城創築八百年祭実行委員会
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