加納家住宅(恵那市岩村町)概要: 加納家は古くから鉄砲鍛冶を生業にしてきた家柄で、文化11年(1814)に土岐郡萩原村(現在の瑞浪市)出身の加納伝左衛門包房が岩村藩(藩庁:岩村城)の藩主松平乗保に3石2人扶持で召抱えられると岩村に土着し鉄砲をはじめ槍、鳶口、刀などの武器を鍛造しています。
現在の建物は文化11年(1814)に土着した当時の建物をを改修したもので木造2階建、切妻、桟瓦葺、桁行8間、梁間7.5間、蹴込板には加納家の家紋が透かし彫りにされています。
正面2階部分はその後の改修によるものですが、土蔵風に土壁で塗られており、壁が傾斜しているなどあまり見かけない町屋建築となっています(鍛冶業務には安定した一定定量の光が必要だった事から、小窓を分散させ、さらに角度をつける事で一端天井に当ててから室内に光が入るように工夫していたと思われます)。
加納家住宅は江戸時代後期に建てられた町屋建築の遺構でシモミセ部分には元鍛冶場も残り、火縄銃の設計図や火縄銃の木型、注文書を所有するなど貴重なことから平成9年(1997)に恵那市指定文化財に指定されています。現在は資料間として一般公開され内部には各種資料や火縄銃、製造道具、古文書などが展示されています。
又、加納家住宅がある岩村町本通りは現在でも岩村城の城下町の町並みを色濃く残しており国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
加納家住宅:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-恵那市教育委員会
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