小萱薬師堂(飛騨市)概要: 小萱薬師堂は岐阜県飛騨市神岡町小萱に境内を構えている御堂です。小萱薬師堂は中世北飛騨の領主江馬氏の菩提寺だった瑞岸寺の飛び地仏堂で古くから養蚕の守り本尊として広く信仰され、寝雑薬師と呼ばれる奇祭が毎年行われ多くの信者が参拝に訪れていたそうです。
小萱薬師堂は木造平屋建て、入母屋、こけら葺、平入、桁行3間、梁間3間、外壁は真壁造り縦板張り、円柱、様式や工法が15世紀中期以前である室町時代初期に建てられたと推定され、岐阜県最古の御堂建築として貴重な事から昭和46年(1971)に国指定重要文化財に指定されています。
又、小萱薬師堂に安置されている「懸仏」は銘文から永仁7年(1299)に製作されたもので、左兵衛尉藤原国家が大旦那、願主は覚祐、桜材、径36.5cm、厚さ3.6cm、鎌倉時代の懸仏として貴重なことから昭和36年(1961)に岐阜県指定重要文化財に指定されています。
堂内には円空が彫刻した木造薬師如来立像が2躯安置されており貴重な事から昭和46年(1971)に飛騨市指定文化財(美術工芸品:彫刻)に指定されています。
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小萱薬師堂:上空画像
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