吉島家住宅(高山市)概要: 吉島家住宅は岐阜県高山市大新町一丁目に位置している古民家です。吉島家は天明8年(1784)にこの地に土着した旧家で代々酒造業や生糸繭の売買などを生業とした家柄で現在でも軒先には酒神を祭る三輪神社の杉玉を吊り下げています。
現在の主屋は明治38年(1905)の火災で焼失した後の明治40年(1907)に建てられたもので木造平屋建(1部2階建)、切妻、平入、桟瓦葺、桁行16.7m、梁間13.6m、外壁は真壁造り、鏝仕上げ、棟梁は川原町出身の名工西田伊三郎。
吉島家住宅の内部は「みせ」、「かんじょうば」、「どーじ」、「おーえ」、「かずき」、「茶室」、「水屋」、「とおり」、「仏間」、「本座敷」、「次の間」、「台所」、「茶の間」、「小座敷」、「向い台所」、「中どーじ」、「はなれ」などの部屋が配されています。
明治時代に建てられた大型町屋建築として貴重な存在だけでなく意匠的にも大変優れた建物で、昭和52年(1997)に米国の建築界の巨匠チャールズ・ムーアが当家を訪れた際に「最高の日本建築である。」と吉島家住宅を評しています。
吉島家住宅の敷地内には主屋の他、文庫倉と火垣などがあり、文庫倉は土蔵2階建、切妻、桟瓦葺、桁行16.7m、梁間7.4m。火垣は吉島家の敷地の北側面に北西側からの延焼を防ぐ為設けられたもので延長21.7m、桟瓦葺。吉島家住宅の主屋、文庫倉、火垣は昭和41年(1966)に国指定重要文化財に指定されています。
吉島家住宅:上空画像
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