大隆寺(高山市)概要: 妙高山大隆寺は岐阜県高山市春日町に境内を構えている曹洞宗の寺院です。大隆寺は承応2年(1652)、金森頼直(高山藩4代藩主)が大徳寺(京都府京都市北区紫野大徳寺町:臨済宗大徳寺派大本山)の塔頭金龍院住職である禅海宗俊和尚を招いて創建されました。
寛文5年(1665)、頼直が死去すると菩提寺となり、境内には頼直夫妻と子供、5代藩主金森頼業の墓碑が建立されるなど歴代金森家から庇護され寺運も隆盛しました。
元禄5年(1692)、金森頼時(6代藩主)が上山藩(現在の山形県上山市)に移封になると高山領は天領になった為、大隆寺は外護者を失い衰微し無住となります(金森家の墓碑や遺骨は大徳寺塔頭である龍源院に改葬されています)。当初は弁天堂が建立されている池の畔にあり臨済宗の寺院でしたが安永7年(1778)、大而宗龍和尚が曹洞宗の寺院として改宗開山した際、現在地の境内を移し堂宇が造営されました。
大隆寺の寺宝である鰐口は正応2年(1289)に鋳造、鋳銅製、直径17.4cm、厚さ4.5cm、阿多野郷甲村の長八が発見し、高山の有志17人が買い取り大隆寺へ寄進したもので昭和46年(1971)に岐阜県指定重要文化財に指定されています。
弁天堂は享和元年(1801)に大隆寺三世竺翁恵林和尚により建立されたもので、宝形造、銅板葺、桁行2間(3.9m)、梁間2間(3.9m)、棟梁は高山三町出身の善兵衛、小左衛門が手掛けたもので棟札(1枚)、扁額(1面:飛騨郡出身の丞館機拝書、小出郡代の元締手附、詩人の館雄次郎の筆)と共に昭和51年(1976)に高山市指定文化財に指定されています。飛騨観音霊場番外札所。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来。
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大隆寺:上空画像
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